高専生の読書&日常記録

高専生が読書記録・日常で思ったことなどを書きます。

高専生の進路選択 就職?編入?専攻科?2019年版

夏休みに進路選択に悩む高専生のために僕の考える就職、編入、専攻科のメリット・デメリットを書きました。

今だけを考えて「勉強をしたくない」「お金が欲しい」などの短絡的な思考は無視して話をします。あくまでも将来を見据えた上での考えになります。ちなみに自分は理系大学への進学を選択しました。(少なからず主観も入っていますがなるべく客観的に書きました)

(2019/08/10)

 

 

就職のメリット

就職率が良い

就職のメリットはこれに尽きると思います。就職を見据えて高専に入学した人も多いのではないかと思います。


高専は大学院と比べても求人倍率がものすごく高く、自分の学科には40人に対して約700社ほどの求人がありました。

今は景気が良いですが、東京オリンピック後どれくらい景気が下がるのかはわかりません。もしかしたら、進学ではなく今のうちに就職しとけばよかったとなるかもしれません。

 

日本経済新聞の調べによる高専生の求人倍率はこちら

採用戦線は売り手市場が続いているが、中でも高等専門学校高専)は求人倍率20~30倍にも達する激戦区だ。

機械や電気など高専が得意とする「モノづくり」とは遠いイメージがあるが、実は生産・技術系採用の半数以上を高専出身者が占める。

製造業だけじゃない 高専生の就職先ランキング :日本経済新聞

 

ちなみに大学生の求人倍率はこちら

2019年春卒業予定の大学生の求人倍率1.88倍

19年春の新卒求人倍率、1.88倍 7年連続上昇 :日本経済新聞

 

基本的に、大学生は自由応募で何十社と受けるのに対し、高専生は推薦という形で入社試験を受けるので、センター試験を勝ち抜いた数多の大学生よりも有利に就活をすることができます。(書類選考、第一次面接などをスルーできる)

調査書は、よほど生活態度が悪く、担任に嫌われていない限り良く書いてくれます。

企業が見る成績表も、自分の学科の40人と競えば良いので、大学生で就職するのに比べはるかにスケールが小さい戦いになります。その中でTOEICでも取ろうものなら企業からの評価も上がること間違いなしです。

大学生は「〇〇大学の〇位」という見方に対し高専生は「高専〇〇科〇位」となります。(各高専ごとの学力差は明らかではないため高専一括りで見てくれます)

たまに航空会社など人気の企業は被ることがありますが、700社もあるので基本的には友達と競うことはないと思います。

客観的に見て今の自分と未来の自分、価値が一番高いのはいつかという視点で考えるのもありだと思います。

 

若いうちに就職できる

これは、企業側と自分、双方にメリットがあります。若いと吸収するスピードが早く、期待が低い分プレッシャーなく仕事ができる上に先輩に可愛がってもらうことができます。逆に大学院から入社すると、年齢が高く、プライドが高く凝り固まった考えの人が多く企業側も扱いづらいのだそうです。もちろん一般論ですが、仕事をするのに自信がない人は若いうちから社会に出るのもいいのかもしれません。

これは、サラリーマンである親や企業の人が口をそれえて言っていました。

高専生が人気なのはこのような理由もあると思います。

 

 

就職のデメリット

会社・仕事・社会を知らない

これは大学生にも言えるので高専に限った話ではないですが、周りを見ていると適当に企業の名前と給料で選んでいる学生も少数ですがいるように感じます。

“楽したい”、“お金が欲しい”とかに関しては個人の価値観なのであまり深く言う気はありませんが、就職は編入に比べ人生に大きく関わるのでより深く考えることをお勧めします。

高専生は一般的に、大学から就活している人に比べ若く、文系(社会系)の知識もない、閉鎖空間なのであまり社会のことを知りません(僕もです)

もちろんやりたい仕事があって将来のビジョンがある程度見えているのならいいですが、何も知らないまま若いうちに自分の道を決めてしまうことは危険だと僕は思います。

 

最終学歴が高専

高専を5年間で卒業し、就職すると学歴は「高等専門学校卒」となり「短期大学卒」と同じ扱いになります。

これに関しては、大きなデメリットととして見られがちですが、個人的には高専生就職セミナーで実際に高専から就職した先輩方に話を聞くと、実はそれほどデメリットではないのかなと思いました。理由を以下に示します。

デメリットとされる理由は主に3つです。

1.初任給が低い

厚生労働省の調べによると

男女計

大学院修士課程修了  23万8700円

大学卒                       20万6700円

高専・短大卒            18万1400円 

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/18/dl/02.pdf

となっていますが大学生より2年、大学院生より6年早く入社することを考えれば最終的にもらえる額は変わりません。

また、話を聞いた企業の方は昇給は大学生、大学院生も変わらない、高専生だから役職につけないと言うことはないと何度もおしゃっていました。(高専生を評価してくれる企業のばかりのセミナーなので当然かもしれませんが、、、)

 

2.生涯年収が低い

しかし、生涯年収を見てみると

                                 男性            女性

大学・大学院  2億7000万円  2億1670万円

高専・短大生  2億1450万円  1億7530万円

学歴別の年収・収入格差データ【学歴と収入の相関関係が明白に】|年収ガイド

となっており、大学卒の方が能力が高いようです。

 

教師や研究職など大卒以上が絶対条件の職業もありますし、そこらへんの短大生よりは高専生の方が明らかに優秀なのであまり平均的な数字をみて心配する必要もないのかなと僕は思います。

(「高専で優柔なのは上澄みだけだ」と言っている人をよく見ますが、もっと広い視点で見たら意識が低い人が目立つだけで、潜在能力的には高専生は十分優秀だと思いますよ。)

 

3.転職しづらい

今の時代、3人に1人が転職する時代だと言われているので心配だと思いますが、同時に学歴ではなく実力主義(工業系では特に)の時代になってきているので、高専生はあまり心配することもないのかなと思います。仕事で個人が評価されれば最高ですし、企業のネームバリューも使えます。

もちろん実力に自信がないのなら学歴で身を固めるのもありだと思います。

 

とは言っても、企業からの見方は変わってきていますが、人からの見方はそう変わるものでは無いと思います。

やはり高専卒よりは大卒、大学院卒の方が信用度、結婚率も高いと思います。(データ無しの完全偏見ですが、たぶん正しいでしょう)

 

編入のメリット

学歴が手に入る

学歴によるメリットは3つ「初任給が高い」「生涯年収が高い」「転職がしやすい」です。

これは、「転職のデメリット」で具体的な数字を出したので割愛します。もちろん、個人の考え方や時代の流れ、業界によります。

しつこいようですが個人的にはあまり関係ないのかなとも思います。

あとは、近い将来、学歴コンプレックスを感じる可能性のある人、研究職に就きたい人などは大学に行くべきだと思います。

 

何校でも受験可能

これはどちらかというと一般の高校生と比較したメリットになります。

ご存知の通り編入学では、試験日が被らない限り何校でも受験することができます。加えて教科数がセンター試験より圧倒的に少ないです。

しかし、推薦は出願から合格発表までを一括りにして期間が被らなければいいのですが、基本的に6月〜7月に集中しているので期間が被ってしまい1つまでしか受けられません。

ちなみに、東大も足切りがないので受けるだけなら可能です。

 

将来への投資

言うまでもないですが「自分の能力を高められる」「人脈が広がる」「将来を考える時間がある」「遊べる」など様々な利点があります。大学生活は、社会に出てしまったら経験することができません。

これについては編入を選択した身として精一杯、メリットを感じられるように精進していきたいと思います。

 

 

編入のデメリット

友達ができない

これは、まだ僕が大学に行っていないのでなんとも言えませんが、編入した先輩曰く内部生と仲良くなることはほぼないそうです。あと、おそらく編入は理系の大学、総合大学だとしても工学部なので男しかいません。高専に入った瞬間から女の子との夢のキャンパスライフは無いのです。諦めましょう。(僕も頑張ります)

 

就職率が悪い

これも「就職のメリット」で述べたので割愛します。高専より求人倍率が高くなることはありません。

まぁ高専より悪いだけで、こっちが一般ですからあまりデメリットではない気がしますけど。

 

お金がかかる

これに関しては親と相談するしかありません。しかも最近、新制度が導入され大学院の奨学金の仕組みが大きく変わりました。

 

日本経済新聞の記事

2020年度の導入を目指している高等教育無償化では、「返済が不要な給付型奨学金」が拡充される。

給付奨学金で学業専念 20年度から拡充 :日本経済新聞

政府としては低所得者の進学率向上」と「生涯賃金の格差の解消」を目的とし「少子化対策の一環」としても位置づけています。

 

文部科学省の「高等教育の修学支援新制度」に関するQ &A

4-9.その他、対象学生等の認定に関する要件について
Q67 大学院生は新制度の支援対象になりますか。
A67 大学院生は対象になりません。(大学院への進学は18歳人口の5.5%に留まっており、短期大学や2年制の専門学校を卒業した者では20歳以上で就労し、一定の稼得能力がある者がいることを踏まえれば、こうした者とのバランスを考える必要があること等の理由から、このような取扱いをしているものです。)

高等教育の修学支援新制度に係る質問と回答(Q&A):文部科学省

簡単に言うと大学院は新制度の対象外になり「大学院に行く年齢の人たちはみんな働いているので、大学院生にお金は出しません。研究なんかしてないで働きなさい」って話です。

 

来年から理系大学に通う身からすると、私立Fラン文系大学に金出すなら理系大学院に投資しろって思ってしまいますね。日本の科学力を支えているのは間違いなく理系の大学院なので。

これに関して文句を言うと書き足りないのでこれ以上は控えます。

 

ちなみに高専の専攻科は認定を受けている場合、新制度の対象になります。

Q73 大学や短大、高専の専攻科に続けて進学した場合は、支援の対象になるのでしょうか。
A73 短大や高専の専攻科については、(独)大学改革支援・学位授与機構(以下、「学位授与機構」という。)の認定を受けている場合、支援の対象となります。
  なお、大学の専攻科及び学位授与機構の認定を受けていない短大・高専の専攻科については、設置基準等もなく、運営は各大学等の裁量に委ねられていることから、支援の対象となりません。(ただし、貸与型奨学金については利用できます。)

高等教育の修学支援新制度に係る質問と回答(Q&A):文部科学省

 

 

kerf.hatenablog.com

 

 

専攻科のメリット

レベルの高い大学院に行ける

先輩の話を聞く限りですが、編入試験より大学院入試の方が難易度は低いそうです。(編入に比べ環境が整っているのと、専攻科で勉強できるので)実際に自分の学校の専攻科生の受験結果を見てみると旧帝大や筑波、東工大農工大などかなりレベルの高い大学の大学院が多く見られます。

今、現時点で勉強に自信がないのなら専攻科に入り、2年後を見据えて勉強するのもありだと思います。

 

ちなみに、僕の学校の専攻科の推薦の基準は、順位が学科の50%以内推薦の人は全員合格していました。

また、一般入試は、主にレベルの高い学校(旧帝大、筑波大、東工大農工大など)を受験する人の滑り止めという印象で、意外にも落ちる人がたくさんいました。受験者の数でいうと推薦3割、一般7割といった感じだったと思います。

 

学歴が手に入る

高専卒だと短大卒になるのに対し、専攻科を卒業すると大学卒の扱いになります。また求人倍率も当然、一般の大学生よりも高いです。学歴と求人倍率、就職と編入のいいとこ取りができます。

 

 

専攻科のデメリット

マンネリ化

周知の通り高専は5年生で専攻科に行くとさらに2年間、計7年間同じ学校にいることになります。小学校よりも長いことになります。

新たな人脈や環境と出会うことはないため、「やりたいことを見つける、将来を考える時間が欲しい」という理由でとりあえず専攻科に行っても考えが広がらないように感じます。

また、「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションである」なんて言葉もあるくらいですから、良質な偏見を数多くコレクションしたいなら、他の高専の専攻科や大学に行った方が刺激があっていいのではないかと僕は思います。

 

教育のレベルが低い

もちろん各高専によって様々ですので一概には言えませんが、高専は大学と比べるとやはり教育のレベルとしては低いように感じます。

ちなみに僕の学科の専攻科は、学校が定めた基準をクリアした先生が4人しかいなかったため受験者は0でした。(外部に委託していた単位認定を専攻科内で行うためにいくつかの基準があるそうです)

 

 

まとめ

僕は、7対3くらいで進学だったのですが悩み抜いた上での選択でないと後悔するなと思ったので、4年の冬休み(めちゃくちゃ遅い)にそれぞれのメリット・デメリットを書き出し自分の価値観を探るという作業をずっとしていました。

就職か進学か悩んでいる人は友達と話したり、「高専生就活セミナー」とかに行ってみるのもいいと思います。

もちろん僕は、まだ大学にも言っていないし、パラレルワールドでもない限り高専から就職という経験を送ることもないので全部想像でもの言っていますが、この僕の考えが少しでも役に立てば幸いです。

僕のように遅くなるとそのあとがきついので早めに夏休みには進路決めることをお勧めします。

 

その他にもメリットデメリットあればコメントください。

 

編入がどんな感じか知りたい人のために一応自分の編入体験記を載せときます。

kerf.hatenablog.com

客観視ではなく主観バージョンも載せときます

kerf.hatenablog.com

 

 

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